格安SIMのプランを選ぼうとした際、「SMS付きデータSIM」という名称を見て具体的にどのような機能なのか分からず悩んでいませんか?
通常のスマートフォンと同じように電話やネットが使えるのか、自分に必要な機能なのか判断に迷う方は非常に多く見られます。
結論、SMS付きデータSIMとは電話回線を用いた音声通話機能を省きつつ、データ通信と携帯電話番号を使ったショートメッセージ(SMS)の送受信ができる通信プランのことです。
ただし、通常の電話発着信や110番・119番といった緊急通報には対応していないため、利用目的を明確にして契約する必要があります。
本記事では、3つのSIMタイプの違いやSMS付きならではのメリット・注意点、具体的な設定手順から応用的な活用術までを公式情報をもとに徹底解説します。
毎月のスマホ代を賢く節約しつつ自分に最適な通信環境を整えるために、ぜひ最後までチェックしてみてください。
SMS付きデータSIMとは?3つのSIMタイプと特徴
格安SIMサービスでは、利用者の用途に合わせて契約できるように複数のSIMカードタイプが用意されています。
まずは基本的な3つのSIM種別の違いやSMSの仕組みを整理し、全体像を正しく把握しましょう。
格安SIMの基本「音声通話SIM」「SMS付きSIM」「データ専用SIM」の違い
格安SIMで提供されているSIMは、機能面から「音声通話SIM」「SMS機能付きSIM」「データ専用SIM」の3種類に分けられます。
音声通話SIMは、電話の発着信・データ通信・SMS送受信のすべてが行える標準的なフル機能のSIMです。
データ専用SIMは、インターネット通信のみに特化しており、電話やSMSなどの電話番号を使う機能は一切備えていません。
これらの中間に位置するSMS付きデータSIMは、通話回線での発着信を省き、ネット通信とSMS送受信のみを可能にしたプランです。
SMS(ショートメッセージサービス)の基本的な仕組み
SMS(ショートメッセージサービス)は、携帯電話番号を宛先にして短いテキストメッセージをやり取りできる通信機能です。
メールアドレスやSNSアカウントを事前に交換していなくても、相手の電話番号さえ把握していれば相互にメッセージを届けられます。
現在では個人間の連絡だけでなく、Webサービスや各種アプリへログインする際の「二段階認証(SMS認証)」の手段として標準的に利用されています。
他のSIMと比べた機能・料金の立ち位置比較
3種類のSIMタイプにおける機能の違いや月額料金の相場は下表の通りです。
| SIMの種類 | ネット通信 | SMS送受信 | 電話 (発着信) | 緊急通報 (110/119) | 月額料金の目安 (3GB) |
|---|---|---|---|---|---|
| 音声通話SIM | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 700円〜1,000円程度 |
| SMS機能付きSIM | ◯ | ◯ | × | × | 600円〜900円程度 |
| データ専用SIM | ◯ | × | × | × | 500円〜800円程度 |
各プランの月額料金の差額は、それぞれ月額100円〜300円程度にとどまるケースが一般的です。
少しでも固定費を削減しつつ認証機能などの実用性を確保したい場合に、SMS機能付きSIMはバランスの取れた選択肢になります。
SMS付きデータSIMを利用するメリット
SMS付きデータSIMには、データ専用SIMや音声通話SIMにはない独自のメリットが存在します。
ここからは、実際に利用することで得られる具体的な3つのメリットを詳しく解説します。
1. LINEや各種Webサービスの本人確認(SMS認証)ができる
SMS付きデータSIMを選ぶ最大の強みは、各種Webサービスやアプリの本人確認(SMS認証)に対応できる点です。
銀行のオンラインバンキングやフリマアプリ、SNSへの新規登録時には、セキュリティ強化のためにSMS宛に認証番号が送信されます。
データ専用SIMではこの認証コードを受信できず登録が完了しませんが、SMS付きであればLINEの新規アカウント開設なども問題なく行えます。
2. 音声通話SIMよりも月額料金を安く抑えられる
SMS付きデータSIMは電話回線の音声通話機能を省いているため、音声通話SIMと比べて月額基本料を安く設定している事業者が多く見られます。
電話番号による通話を普段からまったく利用せず、通信手段がネット接続とメッセージ機能だけで完結している方には最適です。
余分な機能を削ぎ落とすことで、毎月の通信コストを無理なく最小限に抑えられます。
3. 電話番号だけで手軽にテキストメッセージのやり取りが可能
SMSは相手の電話番号さえ分かっていれば、専用アプリへの友達追加やメールアドレス設定を行わずに即座にメッセージを送受信できます。
アカウント作成などの複雑な手続きが一切不要なため、手軽にチャット形式で連絡を取り合える点が便利です。
相手がスマートフォンではなく従来型のガラケーを利用している場合でも問題なく届くため、連絡手段の確保に役立ちます。
契約前に必ず確認したい!利用する前の注意点
コスト面で魅力的なSMS付きデータSIMですが、機能が絞り込まれている分だけ契約前に確認すべき注意点もあります。
契約後のミスマッチを防ぐために、あらかじめ知っておくべき4つのポイントを確認していきましょう。
注意点①:通常の電話発信・着信や緊急通報(110/119)ができない
SMS付きデータSIMでは、携帯電話回線を使った通常の発信・着信を行うことができません。
これに伴い、警察(110番)や消防・救急(119番)といった緊急通報への発信も不可能となっています。
万が一の急病や事故に遭遇した際に端末から直接助けを呼べないリスクがあるため、単独で持ち歩く際は注意が必要です。
注意点②:SMSの送信には文字数に応じた従量課金が発生する
SMSの受信は完全無料ですが、メッセージを送信する際には文字数に応じた従量課金が発生します。
国内への送信は短い文章(全角70文字まで)でも1通あたり3円(税込3.3円)程度がかかり、文字数が増えるにつれて料金が上がります。
LINEなどのメッセージアプリと同じ感覚で短文を何通も送っていると、請求額が膨らむ原因になるため留意してください。
注意点③:電話番号そのままの乗り換え(MNP)には対応していない
現在利用中の電話番号をそのまま他社へ引き継げる「MNP(携帯電話番号ポータビリティ)」は、音声通話SIMのみが対象です。
SMS付きデータSIMにも管理・通信用の番号が割り振られますが、通話用番号ではないためMNP転入や転出はできません。
将来的にその電話番号を使って他社の通話プランへ移行することはできないため、使い切りの番号として扱う必要があります。
迷ったら確認!メインスマホ用途なら「音声通話SIM」が無難な理由
普段持ち歩くメインのスマートフォンとして格安SIMを契約するなら、迷わず「音声通話SIM」を選ぶことをおすすめします。
日常生活では病院や行政窓口への連絡、店舗の予約など、電話回線による通話が必要になる場面が少なからず発生します。
音声通話SIMとの料金差は月額数百円程度であるため、緊急通報ができる安全性や利便性を考慮すると音声通話SIMのほうが安心です。
SMS付きデータSIMのおすすめキャリア3選
SMS付きデータSIMを選ぶ際は、月額料金の安さや利用可能なデータ容量、回線品質などを総合的に比較して選ぶことが重要です。
ここでは、機能面やコストパフォーマンスに優れ、サブ端末やデータ通信用途として特におすすめの格安SIMキャリア3社をご紹介します。
1. IIJmio:小容量から大容量まで業界トップクラスの安さ
IIJmioは、速度よりも月額料金の安さを重視してデータ通信を利用したい方に最適な格安SIM事業者です。
2GBや5GBといった手頃なプランから最大55GBまでの幅広い容量帯が用意されており、特に10GBや20GBプランは他社と比較しても非常に割安な料金設定になっています。
ドコモ回線とau回線に対応しており、eSIM対応端末をお持ちであれば通常プランよりさらに月額料金を抑えて運用できる点も大きな魅力です。
2. LinksMate:小容量が最安級でサブ機やタブレットに最適
LinksMate(リンクスメイト)は、毎月それほど多くの通信量を必要としないサブ端末やタブレット向けに特におすすめのサービスです。
100MBから1GB、3GBといった低容量帯の月額プランが非常に安く、3GBプランは月額550円からという業界トップクラスの低価格で利用できます。
ドコモ回線のMVNOであり、混雑する昼休み時間帯を除けば高画質な動画視聴やゲームも快適にこなせる通信速度を発揮します。
3. mineo:トリプルキャリア対応&大容量プランが割安
mineoは、ドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアすべての回線に対応している利便性の高い格安SIMです。
データ通信専用のプラン(シングルタイプ)においてSMS機能を利用でき、30GBや50GBといった大容量プランも比較的割安な料金設定で提供されています。
au回線(Aプラン)を選べばSMSの月額基本料金が無料で利用できるため、大手3社の回線から自由に選びつつコストを抑えて大容量通信を楽しみたい方にぴったりです。
編集部
その他のキャリアについては、以下の記事を参考にしてみてください。
SMS付きデータSIMを利用する方法
SMS付きデータSIMを契約して実際に利用を開始するまでの全体的な手順を整理しました。
申し込みから利用開始までの大まかな流れは以下の通りです。
全体の流れを把握した上で、各ステップを丁寧に進めていきましょう。
STEP1:利用端末の準備と公式サイトからのプラン申し込み
まずは利用したい端末が契約予定の格安SIM回線に対応しているか、各社の動作確認済み端末ページで確認します。
問題がなければ格安SIM事業者のWebサイトへアクセスし、「SMS対応データSIM」のプランを選択して申し込みを完了させます。
数日後に自宅へSIMカードとスタートガイドが配送されます。
STEP2:SIMカードの挿入(またはeSIMプロファイルの読み込み)
配送されたSIMカードをカード台紙から丁寧に取り外し、電源を切った端末のSIMトレイへ挿入します。
eSIMで申し込んだ場合は、Wi-Fi環境に接続した状態でマイページなどから開通用のQRコードを読み取ります。
トレイを戻したら端末の電源を入れ、画面上にアンテナピクトが表示されるか確認しましょう。
STEP3:端末のAPN設定・構成プロファイルのインストール
通信事業者の回線に接続するため、端末にアクセスポイント名(APN)を設定します。
iPhoneの場合は指定されたURLから「構成プロファイル」をダウンロードして端末にインストールし、Androidの場合は設定メニューの「アクセスポイント名」から指定情報を手動登録します。
設定項目内の「APN type」などの入力内容に誤りがないよう、同梱されたマニュアルを見ながら確実に入力してください。
STEP4:端末の再起動とSMS送受信の動作確認
ネットワーク設定を正しく反映させるために、一度端末の電源を落として再起動を行います。
再起動後、標準のメッセージアプリを開き、他の端末からテストメッセージを送信して受信できるか確かめてみましょう。
問題なく受信できれば設定は完了となり、各種アプリのSMS認証やデータ通信を使い始めることができます。
より賢く使う!SMS付きデータSIMの活用方法
SMS付きデータSIMは、サブ端末や自宅の固定回線と連携させることで利便性と節約効果を最大限に高められます。
日常生活をより便利でお得にするための、3つの実践的な活用法をご紹介します。
その1:タブレット(iPad等)やノートPCに挿して外出先でもネット接続
セルラー対応のiPadやノートパソコンにSMS付きSIMをセットしておけば、Wi-Fi環境がない場所でもすぐに通信が行えます。
スマートフォンのテザリング機能を立ち上げる手間がかからず、移動中やカフェでの作業もストレスなくこなせます。
タブレット単体でSMS認証を伴うアプリの登録を行いたい場合にもスムーズに対応可能です。
その2:2台目スマホ・ガラケーとの「2台持ち」で通信費を節約
大手キャリアやガラケーを通話専用として残し、2台目のスマホに格安SIMを入れて運用する「2台持ち」は固定費削減に効果的です。
仕事用とプライベート用で端末を分け、個別にLINEアカウントを運用したい場合にもSMS機能が役立ちます。
通話専用端末とデータ通信特化端末を使い分けることで、通信料金全体の無駄を大幅にカットできます。
その3:光回線や電気など自宅インフラとの「セット割」を組み合わせる
格安SIMサービスを提供する会社では、グループの光回線や電力サービスとの「セット割」を用意しているところがあります。
自宅のインターネット固定回線や電気料金とまとめることで、SIMカードの月額料金から毎月一定額の割引を受けられます。
SIM単体の基本料だけでなく、ご家庭全体のライフラインをトータルで見直すことで家計の節約につながります。
SMS付きデータSIMについてよくある質問(Q&A)
SMS付きデータSIMの導入時によくある疑問や、万が一のトラブル対処法をQ&A形式でまとめました。
疑問点や不安を解消した上で、安心して手続きを進められるように役立ててください。
SMS付きデータSIMでもLINEの無料通話やビデオ通話は使えますか?
はい、LINEユーザー同士の音声通話やビデオ通話であれば問題なく利用できます。
LINEの通話機能は電話回線ではなくインターネット通信を利用して音声データを届ける仕組みだからです。
SMS付きSIMであればLINEの新規アカウント登録も完了できるため、普段の連絡がLINE中心であれば十分に通話の代用になります。
契約後に「音声通話SIM」へ変更することはできますか?
多くの格安SIM事業者で契約変更に対応していますが、SIMカードの再発行や交換手続きが必要になります。
タイプ変更の手続きを行うとSIM発行手数料が発生するほか、新しいSIMが手元に届くまで数日間の待ち時間が生じます。
無駄な出費や切り替えの手間を防ぐためにも、最初の申し込み時点で通話が必要かを慎重に判断しましょう。
物理SIMカードとeSIMでSMS機能の使い心地に違いはありますか?
SIMカードの形態が物理SIMカードであってもeSIMであっても、SMS機能の使い心地や性能に違いはありません。
どちらのタイプを選んでも、プランにSMS機能が含まれていれば全く同様にメッセージ送受信や認証コードの受信が可能です。
ただし、eSIMを利用するには端末側がeSIM規格に対応している必要があるため、契約前に端末の仕様を必ず確認してください。
SMSが届かない・送れないときの原因と対処法
格安SIMでSMSが届かない、または送信できない場合は、端末や回線の設定に原因がある可能性が考えられます。
主な原因と対処法は以下の通りです。
- 送信先の電話番号の誤り、または送信相手がSMS受信拒否設定をしている
- 送信文字数が上限(全角最大670文字など)を超過している
- 迷惑メッセージ防止機能によって認証用メッセージがブロックされている
- 端末のAPN設定に誤りがある、またはモバイルネットワーク設定でSMSが無効になっている
- 電波状態が不安定、または回線開通直後で反映待ちの状態である
まずは機内モードのオン・オフや端末の再起動を試し、それでも改善しない場合はAPN設定や迷惑メール設定を見直してみてください。
まとめ:SMS付きデータSIMは「認証が必要なサブ機・2台目」に最適な選択肢
SMS付きデータSIMは、通話機能を省いて毎月の維持費を抑えつつ、各種Webサービスの本人確認に必要なSMS認証をカバーできる利便性の高い通信プランです。
- 格安SIMには「音声通話SIM」「SMS付きSIM」「データ専用SIM」の3種類がある
- SMS付きSIMならLINEのアカウント作成や各種Webサービスの二段階認証に対応できる
- 通常の電話発着信や緊急通報(110/119)は使えないため、メインスマホ用途なら音声通話SIMが無難
- タブレット利用やガラケーとの2台持ち、サブ端末用として組み合わせることで通信費を大きく節約できる
ご自身の普段の使い方や毎月のデータ利用量を再確認し、生活スタイルに最もフィットする最適なSIMプランを選んでみてください。








